逆転しない正義
2025年12月15日 15時09分今年は、NHKの朝ドラで「あんぱん」が放映されました。その中で、主人公のたかしが追い求めた問いが「逆転しない正義」です。日本は敗戦を契機に、軍国主義から方針が正反対に変わってしまいました。教師として子供たちに戦争に出ることを正義として教えたのぶも時代に翻弄され、大きな葛藤に苦しみます。物語の展開の中で、この逆転しない正義として導き出されたのが、貧困で困っている人に食べ物を分け与えること、ひいては自分を犠牲にしてでも困っている人を助けること。周りの人を幸せにすること。これが逆転しない正義であるという倫理観に到達するのです。
教育活動の中では自分の権利ばかり主張して譲らない考えや発言に出会うことがあります。そんな時は、もう少し相手に対する感謝の気持ちやリスペクトする気持ちがあればいいのになと思います。成長過程の子供なら当然です。そこでどのように教え導くのかが私たち教員の大切な仕事だろうと思います。昔から「相手の立場になって考えてみなさい」とよく言われます。様々な立場を理解し、自分さえよければという考えをひとまず脇に置いて、人のためになる言動を優先することで、より良い人間関係を築いていくことにつながるのだと思います。
「あんぱん」を通してやなせたかしさんの生き方や考えを知り、多くのことを学ばせていただきました。これからの人生に役立てていきたいと思います。